「負けない流れ」に手応えを感じる香川
19分にはプラッテンハルトの左からの折り返しを、フンメルスがクリアしたボールをダリダがシュートを打つが、ビュルキの正面に飛んでしまう。ヘルタは僅かなチャンスを活かすことができない。
すると26分、香川に決定的な仕事を許してしまう。ショートコーナーから、香川はファーへクロスを上げる。フンメルスが頭で決めた。1-0。
ドイツでは最後の夏日とも言われた暑さと、引いたヘルタに苦しんだ中で奪った先制点は、気持ちを楽にしたと香川は言う。指揮官トゥヘルは「我々に自信を与えた」と振り返った。
50分には、香川から右サイドを上がったギンターへ。ギンターの折り返しをオーバメヤンが押し込んだ。2-0。香川が「あれはヘルタのディフェンスラインのミスかなという気がした」と言うように、ギンターの上がりに対してヘルタのDF陣はオフサイドトラップを掛け損ねてしまった。
ようやくヘルタは77分に1点を返す。ダリダのシュートをビュルキが弾いたところを、カルーが詰めた。2-1。しかし反撃はこれのみに留まった。
ちょっとやそっとでは、勝ち続けて「精神的な自信」を得ているドルトムントを揺るがすことは出来ない。香川は「勝ちきれている分、2-1になっても3点目を取れます」と、「負けない流れ」に手応えを感じている。
後半のアディショナルタイムには、ホフマンに右サイドを突破されて、さらに香川、ミキタリヤンと回されて、最後はラモスに決められる。3-1。
そのままドルトムントがヘルタを3-1で下して、リーグ戦を3連勝とした。
ヘルタの監督ダルダイは「ドルトムントにおめでとうと言いたい。彼らは勝利に価する」と試合後に口にした。完敗だった。
ドルトムントは8月の試合を全勝で終えた。中段期間に入るに当たっては、指揮官トゥヘルは「素晴らしい終わり方だ」と言う。
ヘルタ・ベルリンは、ドルトムントの揺るぎなき強さを目の当たりにすることとなった。
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