本田先発落ちの理由とは
そして本田圭佑ではなく、スソを先発起用した理由についても非常にはっきりと語っていた。
「練習試合ではスソと本田はトップ下として、平等に時間を与えて練習試合で起用したつもりだ。そして今も言った通り、私は練習を見て判断する。スソは今週、練習で調子が良かった。1対1を仕掛けて相手を抜くプレーやスルーパスは素晴らしく、残念ながら試合ではうまくいかなかったというだけだ。
そうして選手を見て、チームのためを考えて起用を考えなければならない。そういうこともせずに最初から起用する選手を決めておくというのは、いいことではないはずなんだがね」
翻って言えば、その点でのアピールが不足したのが本田だった、ということなのだろう。フィオレンティーナ戦では、確かにチャレンジという点では物足りなかった。自分で責任を負い、リスクを冒してチャンスを作るというパーソナリティーを練習でアピールし、試合に持ち込めるかが本田には求められる。それが中途半端な場合、厳格なミハイロビッチは本田にチャンスを与えないだろう。
またこの試合の後半、スソを下げて代わりにトップ下でプレーしたのはジャコモ・ボナベントゥーラで、2点目のゴールにつながったCKをはじめとしチャレンジで流れを変えた。
「今までスソと本田を使ってきたが、彼がトップ下として、しかもとてもいいプレーができることは知っている」と、ミハイロビッチ監督は褒めた。
中盤にユライ・クツカが補強されたことにより、ボナベントゥーラのポジションは今後1列上に上がる可能性もある。競争の激しくなる中、本田がトップ下として縦にチャレンジできるプレイヤーであることを証明する必要がある。
もっともスソについて、クラブの内情に詳しい記者は「実際のところ、ノチェリーノとともに売りに出さないといけない選手だから今日出しただけだよ」とぶっちゃけていたが…。
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