今季リーグ戦初勝利も指揮官は不満
「今日良かったのは結果だけ。正直負けたようなものだ。その責任は監督の私にある」
エンポリ戦後、会見室に現れたシニシャ・ミハイロビッチ監督は、「負け試合の内容を褒められるのは余計悔しい」と語った敵将マルコ・ジャンパオロ監督よりも厳しい表情を表情をしていた。
試合前なら多少の軽口も言うのだが、試合後はゲーム中のテンションをそのまま持ち込むため空気が緊張する。鬼軍曹といわれるセルビア人指揮官は、まるで負け試合のあとのように選手たちへの叱責をまくしたてる。正直、前節のフィオレンティーナ戦に敗れた直後よりも辛辣だった。
「相手に追いつかれてからはひたすら闇だった。とにかく選手がビビりまくって、まともに組み立てをしない。昨季と違って(ちゃんとした)FWが2人いたからよかったようなものの、彼らにボールが入らない。中盤よりもディエゴ・ロペスが多くボールに触っているようではダメだ。しかもパスもイージーな横パスばかり。
自分で責任を負って、リスクを冒して縦にチャレンジするということをまるでしないのだ。技術の問題ではないだろう。練習では積み重ねてきているし、その様子をもとに選手を評価してメンバーを決めたつもりだ。しかし実戦になるとできない。
つまりこれは選手の心理面、パーソナリティーの問題だ。過去2年このチームはずっとそうで、私はそんなメンタリティーを変えるためにここにいる。もちろん、簡単な作業ではない」
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