“171億円男”は世界の主人公となるか
さらに細かいスタッツを見ても、両チームで断トツ最多となる113回のボールタッチを記録し、こちらも両チーム断トツ最多の90本のパスを通した。そして、5度のチャンスメイクも11本のクロスも最多。その中で、わずか3本のシュートで2得点を決めている。
この日無得点に終わったクリスティアーノ・ロナウドのスタッツを見ると、6本のシュート、57回のボールタッチ、39本のパス、1度のチャンスメイクにクロスは3本。いかにハメスがチームの中心として機能していたかがわかる。
ロナウドは自らのゴールがなく、焦りやイラ立ちから独善的なプレーに走りつつあったものの、決して悪いパフォーマンスではなかった。
『Who Scored.com』のレーティングではベイルの9.8点、セルヒオ・ラモスの8.18点に次ぐチーム4位の8.02点を与えられ、『Squawka.com』のパフォーマンス・スコアではベイルの97点に続いてチーム3位の70点を獲得している。
ロナウドがゴール量産体制に入り、精神的に落ち着きを取り戻した際には、このロナウド、ベイル、ハメスのトリオが宿敵バルサのメッシ、スアレス、ネイマールに匹敵する縦横無尽さと破壊力を手にするはずだ。
昨シーズン前、わずか1年2ヵ月で1億2500万ユーロ(約171億円)という金額を動かしたコロンビアの24歳。新たに始まった15/16シーズン、世界のサッカーシーンの“主人公”となるのは、このハメス・ロドリゲスかもしれない。
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