縦横無尽にポジションを入れ替えた豪華2列目
背番号10。多くの事柄が短期間で目まぐるしく変化するサッカーにおいて今も昔も変わらないのが、この番号に対する憧れだろう。
レアル・マドリー。この純白のユニホームは多くのアンチを生み、時には悪役のように扱われるが、それでもサッカーを愛する者にとって憧れのクラブであり続けている。
ハメス・ロドリゲス。コロンビアが生んだ24歳のアタッカーは、日本代表も餌食となった昨夏のブラジルW杯の活躍によって一躍世界のトッププレイヤーとなり、世界が憧れるクラブで憧れの背番号を背負っている。
今季のレアル・マドリーは、スポルティング・ヒホンとの開幕戦で圧倒的に優勢ながら0-0の引き分けに終わり、失望に包まれた。この失望の要因は、あるいはハメス・ロドリゲスをスタメンで使わなかったことにあったのかもしれない。
ホーム、サンチャゴ・ベルナベウでの今季初戦となったベティスとの第2節、マドリーのスタメン表の右サイドにハメス・ロドリゲスの名が刻まれた。そして、勝利の中心にいたのはその背番号10だった。
ラファエル・ベニテス監督によって、今季から左にクリスティアーノ・ロナウド、トップ下にガレス・ベイル、そして右にハメスが配置されたマドリーの2列目。
スタートこそこの並びながら、縦横無尽にポジションを入れ替えてベティスの守備陣を翻弄した。
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