ローマが獲得も一悶着…18歳期待のホープ
プレミアリーグと言えば、かつてのサッカルーズの守護神マーク・シュウォーツァーを忘れてはならない。42歳の大ベテランは、今季レスターで日本代表の岡崎慎司とチームメイトとなり、伝説的GKピーター・シュマイケルの息子、カスパー・シュマイケルのバックアップとして出番を待つ。
さらには、プレミアリーグから降格して今季はチャンピオンシップで戦うQPRが、1年でプレミア返り咲きを達成するためのキー・プレーヤーとして迎え入れたのが、昨季はリーグ1(3部相当)のスウィンドン・タウンでプレーしていたマッシモ・ルオンゴ。
1月のアジアカップ制覇の原動力になった22歳のMFは、既に開幕から4戦連続で先発、2アシストを挙げる活躍で“将来のプレミアリーガー”としての実力を自ら証明してみせた。
かつてはマーク・ブレッシアーノやヴィンス・グレラが活躍するなど、意外にオージー選手とゆかりが深いのが、イタリアのセリエA。そのリーグの中でも屈指の名門であるローマが今年6月に獲得を発表していたのが、豪州の将来を担うと目される若手のホープ、弱冠18歳のMFダニエル・ダシルバ。しかし、彼の移籍問題はそこから紆余曲折を経た。
結局、8月26日になって所属元のパース・グローリーが発表したダシルバの移籍先は、オランダ・エールディビジのローダJCだった。ローダは、以前からローマがダシルバを獲得後にローンで貸し出す有力候補と報じられていたが、結果的にローマを経ず、直接ローダに移籍する形で落ち着いた形だ。
パースのオーナーであるトニー・セージは、準国営放送SBSに「(パースにとって)彼をローマに売ろうが、ローダに売ろうが関係ない」と語った上で、「(ローマは)外国人枠に問題を抱えているので、彼(ダシルバ)を1、2年、ローンで外に出しておきたいはず」と、今回の移籍騒動の内幕を暴露。
ともあれ、ダシルバは、既にMFロスリン・グリフィス、FWトミ・ユリッチというオージー選手が所属しているクラブで欧州でのキャリアをスタートさせ、将来的な“ローマ凱旋”を目指すことになった。