強豪バレンシアで加入後即定位置を獲得
8月に入ってから欧州各国のリーグ戦も順次開幕、サッカー・シーズンの本格的到来とあいなった。
今季も多くのオージー選手が欧州やアジアなど国外のリーグに活躍の場を求めている。日本の読者が、新しいアジア王者の豪州がクラブレベルではどのような存在感を見せているのかを知っておいても損はないはず――ということで、今月は少々マニアックにオージーの“海外組”の動向を駆け足で紹介してみることにしよう。
サッカルーズの正GKマット・ライアンが、バレンシアに6年の大型契約で移籍したことは先月書いた。移籍後すぐに正GKのポジションを獲得したライアンは、既にチャンピオンズリーグとラ・リーガのいずれの舞台でも合格点以上のデビューを果たした。
順調にいけば近い将来にビッククラブのゴールマウスを守るであろう逸材は、欧州のトップレベルで揉まれながら、その成長の度合いを加速させている。
イングランドのプレミアリーグでは、サッカルーズの主将ミレ・イェディナクが、昨季に引き続きクリスタルパレスでプレーする。開幕前にはチームの主将として今季に懸ける思いを語っていたのだが、開幕2戦連続で先発落ちするなど予想外に苦しいスタートとなった。
そこに追い打ちをかけたのが、今季初スタメンの26日のリーグ杯でのハムストリングの故障。このケガで、9月初旬のアジアW杯予選の連戦(3日・バングラデシュ戦、8日・タジキスタン戦)の出場に黄信号が灯った。
中盤の底でチームを鼓舞する主将イェデイナクの不在は、相手関係を見てどこか楽勝モードが漂うW杯予選の9月シリーズに臨むサッカルーズにも大きな影響を及ぼすだろう。