やむを得ずの交代にも伊紙は低評価
退場者を出した直後にやむを得ずの交代。しかも中盤に戦術的な穴があり「インサイドMF2人が義務をこなしてなかったので敗れた」とシニシャ・ミハイロビッチ監督は言い切った。にも関わらず、地元メディアは本田圭佑に対して低評価を下していた。
「かなり後ろに下がってきた。これは彼のファイトを示すとともに、ミランがラインを上げて攻め込むのに苦労していることの証明(ガゼッタ・デッロ・スポルト)」、「プレーにアイディアは余りなかった。ルイス・アドリアーノやカルロス・バッカを動かすために必要なきっかけを作ってあげることが出来なかった(ラ・レプッブリカ)」と、出場した38分間でトップ下としてチャンスが作れなかったことを問題としていた。
戦術的にはエクスキューズもある。フィオレンティーナの守備は綿密で、バッカやルイス・アドリアーノへのパスコースは徹底して切られ、また執拗なプレスで後方からのビルドアップも絶たれた。しかもアンドレア・ベルトラッチやジャコモ・ボナベントゥーラがSBのカバーを出来ておらず、その代わりに本田が戻って相手選手にスライディングタックルを仕掛けるというシーンも2、3度あった。
これではポジションを上げるのは難しいし、むしろ守備の貢献に一定の評価があってもいいくらいである。しかし、だ。どんなに相手が戦術で上回ろうと、どんなにチームが機能してなかろうと、そこを個の力でなんとかすることがミランの10番には求められている。さもなけば「家にいろ」と言われるわけである。