日本代表の選外となったFW大久保嘉人【写真:Getty Images】
日本サッカー協会(JFA)は27日、ロシアW杯二次予選の2試合に臨む日本代表メンバー23名を発表した。
FW陣には、中国で行われた東アジア杯に参加した宇佐美貴史(G大阪)と永井謙佑(名古屋)、興梠慎三(浦和)の3選手に加え、本田圭佑(ミラン)と武藤嘉紀(マインツ)、岡崎慎司(レスター)の海外組が加わる顔ぶれとなった。
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、選外となった豊田陽平(鳥栖)や杉本健勇(川崎F)といった選手にも触れた一方、待望論もあった大久保嘉人(川崎F)についても言及している。
33歳のストライカーは、今季のJリーグでは得点ランク首位の宇佐美に次ぐ2位の15ゴールを挙げている。2013年には26ゴール、2014年には18ゴールで2年連続の得点王に輝いており、国内での実績は申し分ない。
それでも、ハリルホジッチ監督は「大久保は興梠よりも点を取っている」と前置きした上で、「彼はすでに年齢の高い選手だ。我々の目的はW杯であり、そこを見据えている。中国には20歳の選手(浅野拓磨=広島)を連れて行った。
豊田も大久保も中国に連れていく可能性はあったが、浅野が3、4年後さらに楽しみな選手になるだろうと思い、彼を連れていった」と、2018年には36歳となる大久保の選外理由を説明し、事実上の“若返り宣言”を掲げた。
「今の課題は効果的なFWを見つけることだ。若い世代にJリーグで出場機会を与えてほしい」と語り、若手選手の台頭を待ち望んでいる。
大久保は1月のアジア杯、8月の東アジア杯の予備登録メンバーには選ばれているが、日本代表としてピッチに立ったのはブラジルW杯コロンビア戦が最後となる。
大久保本人も代表復帰への思いは隠していないが、ハリルホジッチ監督の構想からは外れてしまったのかもしれない。
ともに格下となるカンボジア代表(3日、埼玉スタジアム)とアフガニスタン代表(8日、中立地イラン)は、二次予選初戦のシンガポール代表と同じように自陣にブロックを敷いて守備的に挑む可能性もある。
直近の4試合で3ゴールと得点力不足に陥っている日本代表にとって、平均年齢26.5歳のアタッカー勢の奮起が不可欠となることは間違いない。
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