ゴールを喜ぶ広州恒大の選手たち【写真:ダン・オロウィッツ】
【柏レイソル 1-3 広州恒大 ACL準々決勝1stレグ】
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝の1stレグが25日に行われ、柏レイソルはホームで広州恒大と対戦した。
一昨年の準々決勝でも広州恒大と対戦した柏は、2戦合計1-8という屈辱的なスコアで敗退に追い込まれた悔しさを晴らすために燃えている。20日のリーグ戦からメンバーを3人入れ替え、キャプテンの大谷、新外国人エデルソン、脳震とうの輪湖に代わって小林、中山、藤田が先発に名を連ねた。そして10番の大津がベンチに帰ってきた。
一方の広州は注目のブラジル代表コンビ、パウリーニョとリカルド・グラールが揃って先発してアウェイでの勝利を目指す。エウケソンは負傷のため欠場となった。
試合は思わぬ形で動く。5分、広州恒大が左サイドからFKを蹴ると、ペナルティエリア内でパウリーニョのマークについていた鈴木大輔がクリアを試みる。しかし、頭に当たったボールは自分たちのゴール方向へ飛んでいき、GK菅野の頭上を越えてネットを揺らした。
柏はボールを支配する時間こそ長いものの、広州恒大の果敢なプレスに苦しめられてシュートチャンスを作れない。そして前半終了直前の40分、パウリーニョが魅せた。
ゴールまで35mほどの距離でFKを得ると、長い助走からGK菅野が一歩も動けない弾丸シュートを沈めて2つ目のアウェイゴールを奪取。トッテナムでの挑戦は失敗に終わったが、現役ブラジル代表の実力が錆びついていないことを見せつけた。
セットプレーからの2得点でリードした広州恒大は、後半に入っても攻めの手を緩めない。58分、今度はCKから短くつなぎ、フアン・ボーエンのクロスにガオ・リンが頭で合わせて3点目。ほぼ勝負を決める貴重なゴールをもぎ取った。
ほとんどシュートを打てない柏は残り30分でリーグ戦とは違う77番をまとったエデルソンを投入して打開を図る。しかし、相手GKを慌てさせるようなチャンスを作るには至らない。それでも1点を取るため、今度は負傷から2ヶ月ぶりに復帰した大津をピッチへ送り出す。
そして待ちに待った1点がついに決まる。89分、エデルソンのCKがファーサイドに流れると、工藤が突っ込んでゴールに押し込んだ。
一昨季王者にアウェイゴールを3つ与え、柏はホームでの一戦を1-3で落とした。準決勝進出はなるか、運命を決める2ndレグは来月15日にアウェイ広州で行われる。
【得点者】
5分 0-1 オウンゴール(広州恒大)
40分 0-2 パウリーニョ(広州恒大)
58分 0-3 ガオ・リン(広州恒大)
89分 1-3 工藤壮人(柏)
【了】