ミュラーも絶賛。4連覇へカギを握る存在に
ミュラーは「ドグラスはアウトサイドにおける1つの武器だ」と褒め称える。そしてロッベンは「彼は1対1を制圧する。相対する選手を抜き去ることが出来る。ゴール前では危険な存在だ」と評価する。そしてこう付け加える。
「まさに我々が必要とする存在だ」
その代役としても期待されたロッベンからのお墨付きは、何より今夏のコスタの獲得が正解だったということを意味するだろう。バイエルンは、ただでさえ今では希少動物となったウインガーを探すだけでなく、“ロベリー”の代役となり得るクオリティも兼ね備えた選手を捕まえるという、不可能に近い課題をクリアしたのである。
22日の第2節、ホッフェンハイム戦では、開始9秒にフォラントに先制を許すという劣勢の中で、コスタの突破がバイエルンを救った。41分、左サイドからエリア内にドリブルで挑んで、グラウンダーのクロスを入れる。バウマンが弾いたところをミュラーが詰める。1-1。
73分にはボアテングが退場になる。PKはポランスキが失敗したが、バイエルンは1人少なくなる。劣勢に拍車がかかる。しかし90分、今度は右サイドだった。キム・ジンスとポランスキ、コスタは2人を抜いた。クロスを入れる。レヴァンドフスキが押し込んだ。2-1。バイエルンは逆転に成功する。2連勝を飾った。
まだ2節を消化しただけである。これからもコスタが「パーフェクト」に機能し続けるかは分からない。それでも開幕からの2連戦でウクライナからやって来たブラジル人が、バイエルンの勝利に貢献したことは間違いない。果敢にサイドで1対1に挑むという、ウインガーとしての動物性を示した。コスタは、“ロベリー”と同類なのだ。
史上初のブンデスリーガ4連覇に向かうレールに乗って、バイエルンは走り始めている。
【了】