49億円という移籍金のプレッシャーを跳ね除ける
グアルディオラの率いるバイエルンにとって、ロッベンとリベリーの代役を務めることの出来るウインガーの確保は、喫緊の課題だった。どん引きの相手を崩し切るためには、アウトサイドの突破力が必要な場面がどうしても出てくる。負傷離脱を繰り返す“ロベリー”の代わりを獲得することは、バイエルンの今夏の補強のメイン・テーマだった。
そしてシャフタール・ドネツクから、7月1日付でドグラス・コスタがやって来る。『シュポルトビルト』誌は、“ロベリー”に対する「パーフェクトな代替案」と期待する一方で、「ブラジル人」に「3500万ユーロ(約48億5000万円)の移籍金の価値があるのか示さなければならない」とプレッシャーを掛けた。
するとHSVとの開幕戦で、コスタは直ぐさまそのプレッシャーを跳ね除けたのである。ドリブラーにありがちな、独りよがりなところもない。自らをチーム戦術に落とし込んだ上で、持ち前の技術をいかんなく発揮した。
欠場したリベリーがスタンドから見守る中、69分には、右サイドからクロスを上げてミュラーの3点目をアシストし、87分には、エリア外からミドルシュートを打って5点目を奪った。『キッカー』誌は、HSV戦の「マン・オブ・ザ・マッチ」にコスタを選出する。
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