フランスの「良客」となったイングランド
近年、プレミアリーグのフレンチコネクションといえばニューカッスルが代表的だったが、風向きはバーミンガムまで下りてきた模様だ。
実際ティム・シャーウッド監督は、積極的にフランス人選手を採用したニューカッスルの前監督、アラン・パーデューのやり方を参考にしたという。
「リーグ内にいる外国人選手の中にはプレミアに馴染めない者も少なくないが、これまでの前例を振り返っても、フランス人プレーヤーはイングランドのサッカーによりスムーズに順応できている。おそらくリーグ1からプレミアリーグへの移行はそれほど難しくないのだろう」と即戦力として使える魅力を語り、開幕戦のボーンマス戦では4人全員を先発で起用している。
フランス人選手を率先して求めた理由は他にもある。いわゆる“バリュー”な人材だからだ。
ニューカッスルの番記者アラン・オリバーも「同程度のレベルの選手なら、フランス人選手は圧倒的に価格が安い。彼らに支払った金額で、イングランドの選手を手に入れることはもはや不可能だ。フランス人選手をプレミアのチームが狙う一番の理由はそこにある」と力説していた。
しかし利はイングランド側だけにあるわけではない。フランスリーグにとっては、プレミアのクラブは「金払いの良い上客」なのだ。
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