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今季は既に14人。なぜフランス人選手のプレミア移籍は多いのか?

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

トレンドとなった「リーグ1→イングランド」

トレンドとなった『リーグ1→プレミア』。英国が求めるフランス人選手のバリュー
アストン・ヴィラへ移籍したJ・アイェウ、ゲイ、ベレトー、アマビ(左から)【写真:Getty Images】

 そんな中、今夏の移籍マーケットでますます顕著になった傾向が「リーグ1→イングランド行き」ルートだ。

 リーグ1から移籍した選手の行き先で最多がイングランドで、レンタルバックの選手を除いてもここまでで14人。11クラブが選手をイングランドに放出している。

 現フランス代表監督ディディエ・デシャンやPSGを率いるロラン・ブランら、過去にもフランス人選手がプレミアで活躍した例はいくつもあるし、ニコラ・アネルカ、ディディエ・ドログバなど、リーグ1からプレミアリーグへ鞍替えした選手は以前から存在していたから珍しいというわけではない。

 しかし昨今のトレンドには、当時とは大きな違いがある。

 これまでは、フランスリーグでトップクラス、あるいは若手であってもすでに将来性を確信された選手がステップアップとしてイングランドに羽ばたいて行くという図式だった。

 しかしここ最近はそういった選手ばかりでなく、ブレイク前のほぼ無名の若手や、国内ではそこそこというような平均クラスの選手達が続々とフットボールの母国に請われているのだ。

 昨季はリーグ13位に終わった中堅クラブ、カーンからは24歳のMFンゴロ・カンテがレスターに移籍し、岡崎慎司のチームメイトとなった。サンテティエンヌの中堅DFフランク・タバヌーはスウォンジーへ。ニースからはフランスU-21代表のレフトバック、ジョーダン・アマビがアストン・ヴィラに引き抜かれた。

 ヴィラは彼だけでなく、ジョーダン・アイェウ(FW)、イドリサ・ゲイ(守備的MF)、ジョーダン・ベレトー(攻撃的MF)と、ポジションごとに計4人もフランス人選手を獲得している。

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