厳しい目を向ける現地記者。それでも指揮官は擁護
ただ、厳しい目を向けるものもいた。「その30分間の間に、ヤツがどれだけボールに触ったというんだ? ものの10分で警告を食らったロドリゴ・エリーは言語道断で、やり切る実力がなければ大人しく家にいるべき。そして、それは本田にも言えることだ」。あるミラン番の地元記者は、そんなことを言っていた。
本田の出来で負けた試合ではないはずなのだが、確かにペルージャ戦に比べて相手の激しいプレスの前にシュートやラストパスなど攻撃面での存在感は乏しかった。
伊衛星TV『スカイスポーツ』のインタビューに答えた際、ミハイロビッチ監督は「左インサイドMFとしてプレーしていたジャコモ・ボナベントゥーラは窮屈そうだった。トップ下に持ってくるという考えはないのか」という質問をスタジオのコメンテーターにぶつけられていた。
これもまた本田の出来云々の話ではないのだが、チームとして結果が出なければ「トップ下には本田ではなくボナベントゥーラを置け」というキャンペーンを起こされそうな雰囲気である。
「我々はこういった構成でここまで練習を続けてきた。その評価は一試合で変わるものではないし、それを受けてやってきたことをいちいち変える必要はない。当然、練習をして向上には勤めるが、自分たちの構想は前に進める」と監督は言う。まだしばらくはこの4-3-1-2を続けるだろうが、そのうちに本田も勝利に貢献して、指揮官の信頼に応えたいところだ。
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