昨季終盤からの好調を維持。岡崎の生かし方が今後の結果を左右する
岡崎とヴァーディーは「ゴールハンター」タイプのストライカーではない。雑なボールでもプレー回数を増やすことでゴールに近づいていく「ファイター」タイプのコンビだ。その2人と周囲の距離を近くし、質の高いボールを供給する回数を増やせれば、おのずとゴールが増えてくる。
結果は残しているものの明らかに独善的なプレーが目立ち、持ちすぎてチャンスを潰してしまうことも多々あるマハレズも、質の高いラストパスの供給源になれるだけのテクニックを見せてきた。逆サイドのマーク・オルブライトンも精度の高い右足で再三チャンスを演出している。
そういった優秀なチャンスメイカーをいかに岡崎らストライカー陣に近づけてあげるか、という大きな課題が見つかった一戦だった。
もちろん先制されてもすぐに取り返す勝負強さや、押し込まれても跳ね返す力を見せた守備陣の奮闘という収穫も見逃せないが、新加入選手の到来で課題解決の糸口が見えたトッテナム戦は今後に向けて重要な試金石となっただろう。
降格候補と目されていたチームが開幕から3試合で7ポイント。さらに昨季も含めれば過去12試合で29ポイントを獲得している。1試合平均約2.4ポイントのいい流れをこのまま続けていけば、シーズン終了時には上位も狙える。
現実にそこまでうまくいくことはないだろうが、多様な戦い方を身に着けたレスターが残留を実現するのはほぼ間違いないだろう。その中で得点源になるはずの岡崎の最適な生かし方をどこに見出すかは今後の戦いに間違いなく大きな影響を与えるはずだ。
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