代表、Jリーグの過密日程も疲れ知らずの遠藤
遠藤本人も、午後7時キックオフで行われたエスパルス戦後に涼しげな表情でこう語っている。
「試合ができること自体が、自分にとってはすごく楽しみなんです。サッカーが大好きで、こういう職業に就いているわけですからね。日本のほうが逆に涼しいし、動ける感じがする。(武漢は)この時間でもすごく暑かったですからね」
日本代表を率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督が再三にわたって指摘したことで、Jリーグを含めた日本サッカー界の過密スケジュールがクローズアップされている。
遠藤の軌跡を振り返ってみれば、東アジアカップが開催された中国・武漢へ出発する前日の7月29日にも、柏レイソルとのリーグ戦に先発フル出場している。
帰国後もエスパルス戦、16日の浦和レッズ戦に先発フル出場している。19日間で6試合、計540分間を戦い抜き、その間にオフは一度もない。そこに日中間の空路移動と、1時間の時差が加わる。
過密スケジュールのなかで蓄積された疲労が、不慮のけがを招くのではないのか。額面的にとらえればこんな懸念が浮かんでくる。たとえばレッズは12日のアルビレックス新潟戦で、日本代表から戻った興梠慎三、武藤雄樹の両FWを敵地への遠征メンバーから外している。
動かしようのないスケジュールを、しかし逆転の発想でポジティブにとらえることもできる。ベルマーレの指揮を執って4シーズン目。チョウ監督はいい意味で過密スケジュールを歓迎してきた。
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