昨季王者と一昨季王者、プライドのぶつかり合いはシティに軍配
王者と王者、まさにプライドのぶつかり合いだった。開始直後に今季初先発のセルヒオ・アグエロがビッグチャンスを迎えると、両者強みを生かした攻撃で殴り合う。結果的にマンチェスター・シティが3-0でチェルシーを下したが、最後まで見ごたえのある試合だった。
昨季王者のチェルシーは開幕戦で退場したティボ・クルトワを出場停止で欠き、新加入のアスミール・ベゴビッチがゴールを守る。また、オスカルがコンディション不良で遠征に帯同せず、右サイドにラミレスが入った。
対する一昨季王者のマンチェスター・シティは、アグエロが今季初先発を飾り、それ以外の10人は開幕戦と同じ顔触れとなった。
昨季からの継続路線を突き進むチェルシーと同じく、シティも所属しているメンバー自体はそれほど変わっていない。明らかな新戦力はラヒーム・スターリングとファビアン・デルフの2人のみで、他はレンタルからの復帰組や先行投資の若手たちだ。
しかし、停滞感が漂っていた昨季と大きく違う点は、チーム内に競争が生まれたことだろう。イングランドへの順応に苦しんだエリアキム・マンガラが最終ラインで存在感を増し、全公式戦でわずか13試合しか出番を与えられていなかったバカリ・サニャが髪型も一新して輝きを取り戻した。
スターリングの加入で2列目の選手たちには危機感が生まれ、デルフの存在はヤヤ・トゥーレやフェルナンジーニョの地位すら脅かす。彼らは全員必死なのだ。
まさにチェルシー戦は彼らの実力を測るのに最適だった。王者相手にすべての選手が持てる力のすべてをチームに還元し、3-0というスコア以上に完勝と呼べる一戦を演出した。