鄭夢準氏【写真:Getty Images】
複数の幹部による汚職が明るみになり、ゼップ・ブラッター会長に代わる新たなリーダーを選び直すことになったFIFA。来年2月の新会長選挙に向け、すでにUEFAのミシェル・プラティニ会長らが立候補を表明している。
そんな中、17日にFIFA名誉副会長で大韓サッカー協会の名誉会長も務める鄭夢準氏が、FIFA会長選への立候補を正式に表明した。
パリ市内で記者会見を行った鄭氏は「FIFAが崩壊した組織になっていく本当の理由は、同じ人物とその取り巻きが何年にもわたって居座っていることだ。絶対的な力は確実に腐敗を招く」と現体制を強く非難し、新たなリーダーの必要性を語る。それを受けて組織の透明化や会長の収支の公開、女子サッカーの地位向上などを公約として発表した。
「私はあらゆるスタジアムでFIFA会長がブーイングを浴びる光景を見るのが苦しかった」と現在の状況を案じ、「FIFAは常識と透明性、説明責任を果たせるリーダーを必要としている」と、鄭氏自身が腐敗した組織を改革するにふさわしい人材であると述べる。
だが、鄭氏は1994年から2011年までの長きにわたってFIFAの副会長を務め、自らが「腐敗している」と指摘した組織の内部で重要なポストに就いていた。
それでも「腐敗した旧来のシステムを継続させるか、終わらせるのかが選挙の争点になる。私なら4年でFIFAを変えることができる」と自身の有用性を強調した。
果たして新たなFIFAのリーダーは誰になるのか。サッカー界の未来を決定づけるFIFA新会長選挙は、来年2月26日に執り行われる予定になっている。
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