次戦はトッテナム。難敵相手にも高まる期待感
実際ドイツ時代には、その苦い経験もしている。
「1点で終わる可能性もある。シュツットガルトの時がそうだった。何10試合の1点にすぎないので。これを続けなければ、1シーズン1点で終わってしまう。何も満足しない」と、ストイックなコメントが自然に出ていた。それでも「点を取ったことで、これでまた試合に出られるチャンスをもらえる」と安堵したのは間違いない。
またこの試合で気になったのは、序盤から削られる回数やラフプレーの被害対象になる場面が多かったことだ。前半40分には敵DFに頭を蹴られて流血し、アディショナルタイムの47分には強烈なタックルを受けて、右足首を押えて床に倒れこんだ。とはいえ「そういうのをやりたくて来ているから。はい、大丈夫です」と、本人は意に介さない。
ゴールへの嗅覚、インテリジェンス、ハードワーク、さらに地元記者が「勇敢なファイター」と喜んだ逞しい精神力。成功へのエッセンスは確実に備えてして、2試合目でプレミア初ゴールゲットも達成し、力強く前進している。
今後は岡崎自身、そしてチーム全体としてタフな相手との戦いにどのように立ち振る舞えるか。その最初のテストは、次節のトットナム・ホットスパー戦となる。欧州カップ戦ほぼ毎シーズン出場の難敵相手にどのようなプレーができるのだろうか。現状では、期待の方が不安を上回っている。
【了】