一過性で終わらせてはいけない最高のスタート
香川は「欲を言えばそこでシュートに持っていくイメージと強さが必要」と言う。65分には、オーバメヤンとのコンビネーションから、エリア内に入ってシュートを打ったが、左に外れた。
「流し込もうと思ったんですけど、疲れではないけど、ちょっと力が抜けすぎたというか、リラックスしすぎたというか、結構いっぱいいっぱいのところは正直ありました」
つまりこの場面では、「シュートに持っていくイメージ」はあったが、「強さ」が足りなかったということになるだろうか。「欲を言えば」ここでゴールを決めておきたかったかもしれない。それでも対ボルシアMG戦で香川が、掛け替えのないプレーを示し続けたことに変わりはない。
ドルトムントはボルシアMGを4-0で下した。圧巻だった。香川は「やり続けなければいけない」と言う。フンメルスは「僕たちは本当に成功を収めることができる」という言葉の前に、「今日のように続けていけば」と前置きした。
もちろん結果を一過性で終わらせてはいけない。しかしドルトムントは15/16シーズンの幕開けに最高のスタートを切った。それは紛れもない事実だ。
「全くもって輝かしいパフォーマンスだ。私はとてもハッピーだよ」
新しい指揮官、トゥヘルはまくし立てた。
反撃の狼煙が、高く上がった。
【了】