今後求められるのは「得点数」
開幕戦のプログラムの付録が岡崎のポスターだったことからも、クラブとしての期待値が高いのは伺えた。先発した中で唯一の新加入選手だったこともあるが、出場選手のアナウンスで最も大きな歓声が起こったのもこの日本代表の名前がコールされた時だった。
昨季終盤、吉田麻也がプログラムの表紙となり、中にはロングインタビューが掲載された。しかし本人は「3シーズン目の終盤で初めてのこと」と嘆いていたのとは、対照的である。
それでも、常に先発出場できる保証はどこにもない。早い段階で得点を決めて首脳陣とチームメイト、さらにファンを納得させることが肝要となるのは間違いないのだ。
FWではバーディー(注:先月レスター市内のカジノで、アジア人に向けて人種差別的な言動をしたという報道がされている。規律を重んじるタイ人オーナーだけに、謹慎の処分の可能性も高い)のほかにも、昨季のチーム得点王のレオナルド・ウジョアや、レスター移籍前にはチェルシーも注目していたクロアチア代表のアンドレイ・クラマリッチも控える。点を取らないストライカーが出番を失うのは、必然の状況だ。
岡崎慎司のプレミア挑戦は上々の船出を切った。しかし本当の意味で“ストライカー岡崎”がこのリーグで通用したかを見極めるには、今後の得点数で判断するしかない。
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