チームメイトも認めた「守備の役割」
改めて言うが、岡崎のチームへの貢献度は極めて高かった。レスターサポーターのツイッターをチェックしてみると分かるが、岡崎に関するコメントのほとんどが好意的なものばかりである。得点をしていないにも関わらず、背番号20をMan of the Matchに推す声も少なくない。オフィシャルな数字はまだ出ていないが、走行距離は両チームを通じてトップラスだろう。
試合後の取材で本人は「守備については、『すげーいいな、お前』みたいな感じだった」とチームメイトから褒められたことを明かしたが、それも納得だ。
事あるごとにGKをチェイスし、前線からの積極的なプレスをかけてパスコースを防いだ。さらに無尽蔵のスタミナを武器に、ハーフウェーライン近くまで下がってタックルをするといった動きは、チームメイトのみならずファンの心をがっちり掴んだのである。
だからこそ、プレミアリーグでの初戦としてはとりあえず及第点の内容と言える。だがストライカーが献身的なだけでは、このリーグでは足りない。それは岡崎自身も理解していて、試合後の自己評価は「50パーセント程度」としている。
「たぶん勝てなくなった時に一番先に外されるのは自分のポジションだと思うし、結果が出ている選手はなかなか代えない。そういう意味で、自分に一番必要なのはもちろん結果」と、岡崎は言う。
だが守備がタイトなプレミアでは、その結果を出せるチャンスの数自体も減少するだろう。それだけに、少ないチャンスをものにする能力を早急に磨いていく必要がある。
【次ページ】マインツ時代との違いを語った岡崎