前シーズンのチャンピオンズリーグ（CL）王者とヨーロッパリーグ（EL）王者によって争われるシーズン最初のビッグタイトル、UEFAスーパー杯を翌日に控えたセビージャのウナイ・エメリ監督が10日、記者会見を行った。

　CL王者でもあり昨季のスペイン王者でもあるバルセロナと対戦するセビージャ。EL連覇を成し遂げたものの、1年前はレアル・マドリーに敗れてスーパー杯を獲り逃した。

　エメリ監督は“リベンジマッチ”を前に「バルサが勝つと思われているようだが、我々も皆を驚かせる夢を抱いてスタジアムへ向かう。バルサを倒せば自信になり、チームの名も上がる。そして新シーズンに向けて大きな勢いを得られるだろう」と、スーパー杯の重要性と意気込みを語る。

　相手は昨季三冠のメンバーがほぼ残留した一方、セビージャはエースだったカルロス・バッカや、ステファン・エンビア、アレイクス・ビダルら多くの主力を失った。エメリ監督も厳しい状況であると認めたが、「チームは常に退団した選手の後を引き継ぐ者たちとともに立て直される。どんなに困難で修正が必要な状況に直面しても、我々は常に進化し成長し続けたい」と現在のチームへの信頼を強調した。

　UEFAスーパー杯は今年で40回目を迎えるが、昨季のレアル・マドリーはスペイン勢として11回目の優勝チームとなった。エメリ監督曰く、スペインが欧州で覇権を握れるのにも理由があるようだ。

「マドリーとバルサは常に世界のトップ2で、メンバーも最強だ。スペインには独特の競争遺伝子がある。それが我々に特殊な力を与え、欧州での結果に表れている。この遺伝子だけでなく、クオリティの高い選手たち、組織力、確立されたトレーニングメソッドをアトレティコ・マドリーもセビージャもバレンシアも、スペインのすべてのクラブが持っているんだ。これが我々の強みであり、価値でもある」

　今季最初のタイトルマッチは、“競争遺伝子”同士のぶつかり合いだ。セビージャは昨季の無念を晴らせるのか、そして知将エメリ監督はどのようにバルサを封じるのだろうか。

【了】