止まることなく動き続ける岡崎が相手守備陣を翻弄
さらに25分には右サイドから仕掛けたマハレズがペナルティエリア内でリー・カッターモールに倒されてPKを獲得。それを自ら沈めて前半のうちに3点のリードを手にした。
岡崎自身にゴールはなかったが、ボールのないところでの貢献は際立った。常に中央でプレーし、ボールの上下動に合わせて必ずゴール前に顔を出す。得点にはなっていないが13分のシーンは象徴的だ。左サイドに出たボールに対し、一度味方と並走しつつニアサイドへ入ってから、相手CBユネス・カブールの背後へステップし、折り返しに合わせて再びニアサイドへ顔を出してDFに潰されながらシュートチャンスを作った。
守備時に一度自陣へ引くレスターにおいて岡崎の運動量と味方の攻め上がりを促すプレーが効果的に発揮され、正確なポストプレーや労を惜しまないプレッシングが相手のファウルを誘うなど数字に見えない部分でチームを盛り立てる。
ハーフウェーラインまで下がっても、味方がボールを奪えば一気にゴール前までダッシュする。何度も何度も約40mの縦方向へのスプリントを繰り返しながら相手の背後へ入り込む嫌らしい動きを続けた。
それを象徴するのが岡崎へのファウルのシーンだ。ボールを受けるための動き出しが早い岡崎に対し、相手DFはほぼ後ろから倒すしかなかった。普通なら正対した状態で足をかけられたり、横からタックルを受けて倒れたりといった場面も見られるが、岡崎だけは後ろから倒す他に選択肢がない、つまり誰もその動きについていけなかったということになる。
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