偉大な先輩の背中を追う倉田
倉田がそんな話をするのも、ガンバの先輩・遠藤保仁の影響が大きいという。国際Aマッチ152試合を誇る名ボランチは、チームの流れが悪くても卓越した戦術眼を駆使して落ち着きどころを作る。そしてスキを見て攻めのスイッチを入れ、自らもゴールへ向かっていくのだ。
老獪なプレーを何年にもわたって間近で見てきた倉田は、同じ仕事を代表のピッチ上でやらなければいけないと考えている。
「ヤットさんはガンバがあんまりいい状況でない時にうまいこと時間を作ったり、緩急を作ったりしてくれてる。それを何年もずっと見続けてるんで、自分の勉強になってるし、今になってできつつあるのかなと思います。
あの人はどんな時もブレないし、全体を見ながら自分のリズムでやってくれる。自分にもそれができると思うんで、リズムの変化もつけていきたいですね。韓国戦ではボールを触る回数が思ったより自分の中で少なかったと思うんで、リズムを作る回数であったり、受ける回数をもっと増やしていかないといけないと思います」と本人も強調していた。
中国戦の倉田は2列目のサイドで使われるか、トップ下なのか分からないが、どこかで出場機会を与えられるはず。今度こそチームの勝利に直結する仕事をキッチリ果たしてほしいものだ。
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