ポジション獲得へ手応えは感じている香川
ベティス戦では、一昨日のELの初戦に先発したメンバーはお休みとなった。ロイス、ギュンドアン、フンメルス…の姿はない。クラーゲンフルトで出番のなかった選手にとっては、必然的にアピールの場となる。香川は「みんな気合入り過ぎていた」と感じた。
公式戦も始まり、ひたひたとブンデスリーガの開幕も近づく。そんな中で最後の練習試合である。ここで次の試合での先発を手繰り寄せようとするのは、プロとして自然なことだ。どうしてもチームより個が出てしまう。戦術的なバランスを保つことは難しい。
現在の状況について、香川は「楽観的」に捉えている。もちろんポジションは安泰と捉えて弛緩している訳ではない。コンディションとメンタル、両方に手応えを感じているのだという。
ELのボルフスベルガーAC戦では先発から外れた。しかしここから、ボルフスベルガーとの2ndレグ、ドイツカップ1回戦と、ブンデスリーガの開幕戦まで、まだ一通りのプレシーズンは続いていく。
「練習もごちゃごちゃ」でサブもレギュラーもない。まだ全てが決まった訳ではないのだ。だからこそ、焦燥に駆られる選手がいてもおかしくはない。香川は「前に人が多過ぎた」と振り返っている。
ドルトムントはベティスに2-0で勝利した。怪我から復帰して1ゴールという目に見える結果を残したラモスを別とすれば、それぞれの選手たちのパフォーマンスがトゥヘルにどのような印象を残したのか。それはまさにトゥヘルのみぞ知ることだ。香川によれば先発は、誰にも「試合の日まで分からない」ところがあるという。
緩やかな雰囲気の中で、集中を高める。新監督の下で対話と練習を繰り返す中で、五里霧中にパフォーマンスを発揮する。頼れるのは己の経験と技術のみ??。
テストマッチは、簡単ではないのだ。
【了】