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なでしこ 2度追いつくも北朝鮮に4失点で黒星発信

text by PERFORM/ePlayer photo by Getty Images

なでしこ 2度追いつくも北朝鮮に4失点で黒星発信
なでしこジャパンは2度追いつく粘りを見せたが…【写真:Getty Images】

 1日、東アジアカップ2015が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)vs日本のカードで幕を開けた。FIFAランクで言えば、日本が4位で北朝鮮は8位とアジアのトップ2。その強豪を相手に「なでしこチャレンジ」と日本は佐々木則夫監督が名付けた若い選手たちは、2度追いつく粘りを見せたが、最後は突き放された。

 試合開始早々にペースを握ったのは日本だった。果敢に飛び出し持ち前の細かいパスワークとサイドチェンジを試みる。ところが試合が落ち着き始めると、2014年仁川アジア大会決勝、日本vs北朝鮮で先制点を挙げたキム・ユンミにポイントを作られ、次第に苦戦を強いられるようになった。

 23分、そのキム・ユンミからのパスにラ・ウンシムが抜け出しペナルティエリアに入る。慌ててスライディングで止めたものの、PKを取られてしまった。このPKこそGK山根恵里奈が防いだが、その後も北朝鮮のペースは変わらない。35分、ペナルティエリア付近のFKをリ・エギョンが合わせてついに北朝鮮が先制する。失点の前から日本はポジションを変更して修正を加え、やや持ち直して前半終了を迎えた。

 後半が始まると日本がFKから同点とした。49分、ペナルティエリア右からのボールがゴール前に流れたところを、増矢理花が落ち着いて決め1-1とする。日本は勢いづいたが、時間が経つと走力に勝る北朝鮮がペースを握り返した。そして66分にはゴール前にフリーで走り込んだリ・エギョンが決めてまたもリードする。

 この失点で闘志に火をつけた日本は、攻撃に飛び出す人数が増えた。その思いが実ったのは70分。杉田亜未がパンチ力のあるミドルシュートを突き刺して再び追いついたのだ。だが、ここまでだった。その後はゴール前に入り込んだラ・ウンシムのスピードに付いていけず、79分、81分と立て続けにシュートを決められると、もう反撃する力は残っていなかった。

 試合後、山根は「PKを止めてもあれだけやられたら……」と臍(ほぞ)をかんだ。「カウンターでやられたけれど、人数が足りているにも拘わらず、ペナルティエリアの外に追い出せなかった。後手に回ってしまったと思います」

「試合前に監督からは勝負所でどうするかと言われていたのだけれど、そこで一歩出なかったのがこの結果に繋がりました。試合が終わった後にわかっては遅いのだけれど、今日試合に出たメンバーは『勝負所』が何なのかわかったと思います」(山根)

 アジア大会の時は「なでしこジャパン」のメンバーで1-3と敗戦した。今日はそれより1点多く点を取られている。だが1点多くゴールも挙げた。「なでしこチャレンジ」は4失点の闇の中にも2点という光も見える旅立ちをしたと言えるだろう。

(記事提供:PERFORM/ePlayer)

【了】

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