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清水、大榎監督辞任発表。後任は田坂ヘッド「最重要課題である守備力向上のため」

text by 編集部 photo by Getty Images

清水、大榎監督辞任発表。後任は田坂ヘッド「最重要課題である守備力向上のため」
清水を辞任する大榎監督【写真:Getty Images】

 J1の清水エスパルスは1日、大榎克己監督(50)が辞任し、田坂和昭ヘッドコーチ(43)が監督代行を務めると発表した。

 大榎監督は、清水東高時代に同期で現G大阪監督の長谷川健太氏、現順天堂大監督の堀池巧氏とともに“清水東三羽ガラス”と呼ばれ、全国高校サッカー選手権で日本一に輝く。また、Jリーグ開幕時から清水でプレーし、日本代表にも選出された経験を持つ。現役引退後は、母校の早稲田大や清水ユースで指揮を執り、昨年7月に成績不振で解任されたアフシン・ゴトビ前監督の後任としてトップチームの監督に昇格した。

 昨季は最終戦で何とかJ1残留を決めたものの、今季はJ1第1ステージで3勝4分け10敗の最下位に沈み、第2ステージも5節終了時点で1勝2分け2敗の15位と低迷し、年間順位でも17位と苦しい状況が続いていた。

 大榎監督はクラブを通じ、「皆さまのご期待にお応え出来ず、誠に申し訳なく思っております。昨年7月にトップチーム監督の要請を頂戴してから、ちょうど1年となります。昨年の苦しい残留争いを抜け出し、その経験から今年こそはと臨んだシーズンでしたが、これまで思うような成績が挙げられず責任を重く感じております」とコメント。

 続けて「今は厳しい状況をなかなか抜け出せておりませんが、もちろん誰も諦めてはおりません。しかし、残りのシーズン1/3を残す今、私が身を引き、田坂ヘッドコーチをはじめとするスタッフに委ねた方がチームのためには良いと決断しました。ここに至るまでは何度も自問自答し、熟慮した結果でありますこれまで一緒に戦ってきたスタッフ、選手たちには本当に申し訳なく思っておりますが、彼らの力ならば、必ず浮上していけると信じています」と愛するクラブの今後の飛躍に期待を寄せた。

 また、清水の左伴繁雄社長は「前節の横浜F・マリノス戦へ臨むにあたり、大榎監督と話し合いを行いました。これまでの戦い方や成績の振り返りを行い、残りのシーズンを戦うにあたって監督本人から辞任の意向を受けました。エスパルスを人一倍愛する大榎監督の申し出を重く受け止め、それを了承させていただきました」と大榎監督が辞任に至った経緯を説明。

 続けて「後任は田坂ヘッドコーチに代行をお願いすることといたしました。これまで大榎監督が取り組んできたサッカーを踏襲しつつ、最重要課題である守備力の向上などから適任と判断し、今回の決定に至りました。今後も厳しい状況は続きますが、中断期間でチームの再構築を図り、リーグ戦残り12試合をクラブ一丸となって全力で戦い抜きます。先ずは一刻も早く降格圏を抜け出し、巻き返して参りますので、これまで通り皆さまのご声援をよろしくお願い申し上げます」とコメントしている。

 尚、監督代行を務める田坂氏は、現役時代に清水でプレーし、指導者転身後も同クラブでコーチを経験。2011年からJ2大分で初めて監督に就任し、2012年にはJ1昇格プレーオフを勝ち抜いた(翌年再びJ2降格)。今季はJ2最下位で監督を解任され、7月にコーチとして清水へ復帰していた。

【了】

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