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本田圭佑 9年前

本田圭佑、定位置確保への道のり。ミハイロビッチ監督がトップ下に求める役割とは

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

定位置確保のチャンスあり

本田圭佑、定位置確保への道のり。ミハイロビッチ監督がトップ下に求める役割とは
ミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督【写真:Getty Images】

 移籍市場が動いている夏の間は連日各チームの予想スタメンが報じられるが、4-3-1-2のトップ下は全てボナベントゥーラだ。「ミランは今後若いイタリア人が中心となる」とシルビオ・ベルルスコーニ名誉会長も語っていたことだし、みな疑いもなくそう信じている。

 ただ始動から約3週間、ここまでシニシャ・ミハイロビッチ監督はボナベントゥーラにも本田にも―スソにもだが―公平にチャンスを与えているように見える。

 実際、練習試合での出場時間にそれほど違いはないのだ。本田にとって道は閉ざされていないどころか、定位置を勝ち取る可能性もそれほど低くはないと見るが、どうだろうか。

 ミハイロビッチは監督として、フィールドプレイヤー10人のハードワークで結果を出してきた人物である。全体の布陣をコンパクトに保ち、守備の際にはFWも中盤まで吸収させる。バランスが取りやすいのか、結果的にシステムはウイングが引いて4-5-1にしやすい4-3-3か、4-2-3-1を取ることが多かった。

 DFとして、しかもセリエAでの選手経験が長かったためか、そういう部分ではイタリア人的とも言える。ただしイタリア人監督と異なるのは、守備のために中盤を走り屋で固めるのではなく、攻撃のタレントにも厳しく守備を叩き込もうとすることだ。当然そのためには練習が必要となり、強化時間の取れないセルビア代表では結果が出なかったのだろう。

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