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アジア 9年前

レアル対マンCに9万人。国外チームが“大箱”を埋める豪州サッカーの危機感。世界基準へ必要なこと

text by 植松久隆 photo by Getty Images

世界的なスター選手に触れられる貴重な機会にも

レアル対マンCに9万人。国外チームが“大箱”を埋める豪州サッカーの危機感。世界基準へ必要なこと
豪州が圧倒的なマーケット規模の相違を乗り越えて、米国と中国と共にICCのラウンド開催地に選ばれた意義は大きい【写真:Getty Images】

 13年には、当時、香川真司が所属していたマンチェスター・ユナイテッド(筆者注:香川は次の日本ツアーからの合流で豪州ツアーには不参加)が来豪、超満員のANZスタジアムで5-1とAリーグ・オールスターズに完勝して多くの観衆を喜ばせた。

 昨年は、イタリア有数の人気クラブのユベントスが同じ役回りを演じて、多くの観衆を集めた。このように、欧州ビッグクラブの“興行”は、今や豪州サッカーのオフシーズンの風物詩ともなっている。

 今年は、開始3年目を迎えたICCが豪州に進出してきたことで、今までになく賑やかなオフシーズンになった。来豪順に列記すると、ビジャレアル、トッテナム、チェルシー、マンチェスターC、ASローマ、レアル・マドリーという錚々たる顔ぶれが“ダウン・アンダー”の地を踏んだ。

 豪州が圧倒的なマーケット規模の相違を乗り越えて、米国と中国と共にICCのラウンド開催地に選ばれた意義は大きい。これは、豪州の地理的、マーケット的なメリットを世界のサッカーシーンが強く認識している表れとも言える。

 今年の来豪ラッシュで、当地のサッカーファンは、C・ロナウド、ジョン・テリー、ダビド・シルバ、フランチェスコ・トッティといったレジェンドや、ラヒーム・スターリング、ハリー・ケインなど若手有望株のプレーを目の当たりにすることができた。

 特に、実際にサッカーをプレーする少年少女にとっては、世界的なスター選手のプレーに触れられる得難い経験になったことは想像に難くない。

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