確かな成長をみせる新生ミラン
ICCの2試合を終えて、ミランにはポジティブな空気が流れている。宿敵インテルに1-0で勝利を収め、レアル・マドリーにも90分では引き分けに持ち込んだ。
本田が「明らかに変わった」と語る通り、とりわけ守備面では既に大きな成長がみられている。インテル戦では強固なブロックを形成し、マドリー戦では前線からのプレスをみせ、後半は押し込まれたものの粘り強く守り抜いた。
また数字には現れていないものの、昨季に比べ大きく改善されたのがビルドアップだ。フィリッポ・インザーギ前監督の指揮下では相手プレスを剥がすことができずにカウンターをくらうことが日常化されていた。しかしながら、ミハイロビッチ監督の就任以降それぞれがパスコースを常に確保することで、選手に変更はないもののスムーズなビルドアップが可能になっている。
ズラタン・イブラヒモビッチやセンターバックの補強など未だメンバーは決定していないミラン。しかしながら、既にチームの方向性はみえている。あとはいかに各ポジションの選手の質を高めることができるかだけだ。
株式増資と新スタジアム建設が決定に近づき、今季はチャンピオンズリーグ出場権獲得が至上命題となっているミラン。果たして2015/2016シーズンを華麗なる復活の一年とすることはできるのだろうか。
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