サウサンプトンが獲得した元イングランド代表DFスティーブン・コーカー【写真:Getty Images】
プレミアリーグのサウサンプトンは現地時間29日、2部に降格したQPRから元イングランド代表DFスティーブン・コーカーを1年間の期限付き移籍で獲得したことを発表した。
サウサンプトンはルーマニア代表DFフロリン・ガルドスが負傷で長期離脱を強いられており、センターバックの層が薄くなっている。現状、計算が立つセンターバックはチームの主将を務めるポルトガル代表DFジョゼ・フォンテと日本代表DF吉田麻也のみとなっていた。
当初はハル・シティのウェールズ代表DFジェームズ・チェスターの獲得に動いていたが、ウェスト・ブロムウィッチが獲得を発表し、先を越されてしまった。
フォンテは「我々には、僕やマヤと争い、カバーできるセンターバックが必要だ」と守備陣の補強を求めており、“セインツ”(サウサンプトンの愛称)にとっては念願のセンターバック獲得となった。
ロナルド・クーマン監督も「我々はこのポジション(センターバック)の選手を必要としていたため、彼と契約できて非常にうれしい」と喜びを語っている。
「このポジションは他のところと比べて少し弱点だったから、我々にとっては良い補強だ。プレミアリーグでの経験がある選手を獲得できた。これは重要なことだ」
トッテナムの下部組織出身のコーカーは、トップチームでの出場機会に恵まれず、2部のチームやスウォンジーなどのクラブへレンタル移籍を繰り返す。2013年にプレミアへ昇格したカーディフ・シティへ完全移籍するも、1年で降格。翌年にQPRへ移籍するも、チームは最下位でシーズンを終え、自身2年連続で2部降格を味わった。
コーカーは「この2年間では失望を味わった。だけどそこから多くのことを学んだ。僕は前向きに捉えているよ」と、今後の戦いに向けた経験に役立つと主張している。
イングランド代表としては2012年の親善試合スウェーデン戦の1試合に出場しており、ゴールを決めている。
昨季はプレミアリーグで首位チェルシーに次ぐ2番目の失点数の少なさを誇る鉄壁を築いたサウサンプトン。吉田にとってはライバルが到来したことになるが、ポジション争いに勝利することはできるだろうか。
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