バルサの正GK争い。MSNだけではない注目ポイントに
昨今、ヨーロッパのビッグクラブでは正GKを務められる実力者を2人揃えて戦うチームが増えている。マヌエル・ノイアーとホセ・マヌエル・レイナを擁したバイエルン・ミュンヘンや、イケル・カシージャスとディエゴ・ロペスがポジションを争ったレアル・マドリーなど、例を挙げればきりがない。今のバルサはこれらと同じ状況だ。
GKというポジションは1チームにつき1つしかなく、一度誰を起用するか決めてしまうと変えにくいため最も厳しい競争のあるポジションだ。それだけに若いテア・シュテーゲンとチリ代表として南米を制した経験豊富なブラーボの2人による定位置争いは注目を集める。
アメリカツアーでのプレーを見たスペインの大手メディア『マルカ』紙のセルジ・フォント記者は「テア・シュテーゲンの時代が来た。彼がセビージャ戦(来月11日に行われるUEFAスーパーカップ)で先発メンバーに選ばれなければ、ひどく落ち込むだろう」とドイツ人GKを絶賛している。それほど今のテア・シュテーゲンは充実しているのだ。
だがブラーボも負けるつもりはない。チリのラジオ局に対し「バルサでもチリ代表でも今後はより一層要求が厳しくなる」と語り、気を引き締めている。コパ・アメリカ優勝で掴んだ栄光が糧となり、プレッシャーにもなりうることを理解しているからだろう。
「すべての試合でプレーしたい」という野心を表に出し、勝負の2年目に臨むテア・シュテーゲン。今季こそ南米最強守護神からポジションを奪い、リーグ戦でレギュラーを獲得する悲願を達成できるだろうか。
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