存在感を発揮したアザール。不安を露呈したジエゴ・コスタ
リーグ開幕を約1週間後に控えたチェルシーと、開幕まで3週間近く残しているバルセロナ。それぞれ選手たちのコンディションにばらつきがあり、先発メンバーにもそれぞれ違った考えが透けて見えた。
前の試合でパリ・サンジェルマンを下したチェルシーは主力中心のスタメンで臨む。直前にフェリペ・ルイスのアトレティコ・マドリー移籍が決まったものの、新加入の19歳ケネディを除いて昨季までのメンバー踏襲した布陣となった。
対するバルサはコパ・アメリカに参加したリオネル・メッシ、ネイマール、ダニ・アウベス、クラウディオ・ブラーボ、ハビエル・マスチェラーノがアメリカ遠征に帯同していないため、主力の約半数不在のまま戦っている。この試合も昨季の控え組中心の構成だ。
辛くも勝利したチェルシーで最も存在感を発揮したのはエデン・アザールだった。10分、中央左寄りからドリブルを仕掛けると、4人の間の狭いスペースを高速ですり抜けフィニッシュ。長距離のドリブルと冷静なシュートですでにコンディションが万全であることをアピールした。
ジョゼ・モウリーニョ監督は危険なタックルの被害に遭いやすいアザールを「もっと守ってほしい」と語っていたが、そんな心配は必要ないとばかりに躍動し、シーズン開幕に向けて好調を維持している。
一方、ジエゴ・コスタは昨季同様の不安を払しょくできていない。動くたびに体の重さを露呈し、挙句の果てには再び負傷してしまった。中盤の選手たちから何度もお膳立てをもらってビッグチャンスを迎えたが、実戦感覚が戻っておらずことごとく外して失望のみを残してピッチを去っている。