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長友佑都 9年前

厳しい立場の長友。レアル戦起用法は「左MFで8分間」。完全復活へ、移籍が最善の選択肢か

text by 元川悦子 photo by Getty Images

長友は前向きにコメントもアピールは難しい起用法

 長友も残り10分を切ったところでダンブロージオら3人とともにピッチに送り出されたが、起用されたポジションは4-4-2の左MF。慣れない位置で積極果敢にドリブルでしかけて得点機を見出そうという意欲はうかがえたが、いかんせん時間が短すぎる。結局、見せ場らしい見せ場のないままタイムアップの笛。インテルは2連敗で中国を去ることになった。

「今回は試合間隔が短く、ユースのメンバーも沢山いたりして難しい状況ではありましたけど、監督も結果よりもまず自分たちのサッカーを見つめながら開幕に向けてやっていこうと言っている。結果は気にしなければいけないけど、気にしすぎてもしょうがないんで」と長友は結果が出なかった2連戦を8月23日のセリエA新シーズン開幕にどうつなげていくかが重要だと強調していた。

 しかしながら、長友の扱いはかなり微妙だと言わざるを得ない。ミラン戦は本職の左サイドバックで77分間出場したものの、周囲には18歳のポパとバルディーニ、17歳のディマルコに囲まれる中のプレーで連係は皆無に等しかった。

 そして重要度の高かったレアル戦はサブで、出たポジションも左MF。この2試合前に戦ったバイエルン・ミュンヘンとの練習試合では3ボランチの右で使われており、マンチーニ監督が彼をどう位置づけているのか見えない部分が多かった。

「今回(レアル戦)は短い時間しか出ていないんで(狙いが)よく分からないですね。ただ、前もやったり、3ボランチの右もやったりすれば将来のためになるし、中盤の選手がどうボールをもらいたいのかも分かる。経験という意味ではよかった」と長友は自分に言い聞かせるようにコメントしていたが、割り切れないところは少なからずあるだろう。

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