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“飛車角落ち”のバルサと“大軍”のマンU、新シーズンに向けた2つのサバイバルレースをひも解く

インターナショナル・チャンピオンズカップ(ICC)。25日に行われたゲームではマンチェスター・ユナイテッドがバルセロナを3-1で破り、大会3連勝を飾った。2011年のチャンピオンズリーグ(CL)決勝の再現となったこのカードでは、2つのチームそれぞれに独特の競争を見ることができた。

text by 編集部 photo by Getty Images

最後に笑ったのは師匠ファン・ハール

“飛車角落ち”のバルサと“大軍”のマンU、新シーズンに向けた2つのサバイバルレースをひも解く
ルイス・ファン・ハール監督【写真:Getty Images】

 勝利を決めたマンチェスター・ユナイテッドのルイス・ファン・ハール監督は、満足げな笑顔を浮かべ、かつての教え子ルイス・エンリケ監督と握手を交わした。サングラスをかけてはいたが、その下の表情は察するに難くない。

 なぜならば昨季の欧州王者相手に完勝ともいうべき勝利を収めたからだ。大型補強を敢行した今季のユナイテッドは、3連勝で順調にチーム作りを進めている。

 一方のバルサは完全に“飛車角落ち”の状態だ。昨季最大の脅威だったMSNトリオのうちリオネル・メッシとネイマールはコパ・アメリカ参加の影響で未だ試合に出られる状況ではなく、もうひとつの武器だったダニエウ・アウベスも同じ理由で欠場した。

 試合開始直後にMSN最後の1人、ルイス・スアレスが直接FKをポストに当てる場面があったものの、やはり3人揃ってこその破壊力。安定感を増したユナイテッド守備陣を崩しきる場面は少なかった。

 先制点はユナイテッドに生まれる。8分、契約延長を熱望するヤングのCKにルーニーが頭で合わせて均衡を破った。この男はやはり千両役者。昨季12得点に終わった悔しさを晴らす準備はできているとばかりに質の高いプレーでチームを盛り立て、他との格の違いを見せた。

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