真のプロ意識を見せるクリスティアーノ・ロナウド
しかし、今回のシティ戦では鋭い走り込みからトニ・クロースのスルーパスを受けてゴールを決めるなど、要所でキレのある動きを披露。恐らくは、まだ30~40%といったところだろうが、明らかにコンディションを上げている様子。
このおよそ1週間で着実にトレーニングの成果を見せていることこそ、クリスティアーノ・ロナウドが世界のトップを走り続けている要因といえるだろう。
プライベートを晒されては批判を受け、練習中の1部分を切り取られては「監督と確執か」と騒がれてはいるが、いずれも普通の人間であれば当たり前にすること。
むしろ、オフ明けでも変わらぬ体型やピッチ上での姿勢を見ていれば彼が真のプロ意識を持った選手であることは明白でもある。この日のクリスティアーノ・ロナウドの表情と顔色を見れば、新シーズンへの期待は高まるばかり。約1ヶ月後のリーガ開幕戦では色濃い覇気を纏った背番号7を見られるはずだ。
もう1人の7番、ラヒーム・スターリングは2列目で起用された21日のローマ戦とは異なり、センターFWでの起用となった。
だが、この起用法は当たったとはいえないものだった。前半ロスタイムに微妙な判定からセルヒオ・ラモスのハンドによってPKを獲得してヤヤ・トゥーレのゴールをお膳立てこそしたものの、それ以外は見せ場なく65分に交代。
もっとも、シティのこのポジションにはセルヒオ・アグエロが君臨している。ペジェグリーニ監督としても、あくまでアグエロ不在時のオプションとしてチェックしておきたかったという程度だろう。
ただ、スターリングが果たしてシティでどのような活躍を見せるか自体がまだまだ不透明ともいえる。
【次ページ】新たな“王の資質を持つ男”の誕生はなるか?