ヘディング、ヘディング、ヘディング……と、頭だけでボールをつないで最後はバケツにゴール! 今、高校生を中心に「ヘディングバケツチャレンジ」なる動画投稿がブームになっている。
仕掛け人は、愛知県内の高校生(@shintaka6)。プレミアリーグ・チェルシーの選手たちが行い、海外で話題になっていたものを参考に動画を作成。7月15日に最初のものをTwitter上にアップすると続々と賛同者が集まった。失敗しそうになるもの、大勢で行うものなど皆が思い思いで挑戦している。
集まった動画は成功しているものばかりだが、簡単ではない。サッカー部員である仕掛け人は部室で挑戦するが、「部室が狭くて前にいる人との距離が近いのでなかなかつなぐのが難しかった」と語る。そして一番苦労したのはやはり「最後バケツに入れること」だった。何度かの挑戦の末、約30分後に成功させたという。
かつて急速に広まったアイスバケツチャレンジに似た名前だが、難病支援を目的とするような社会的なメッセージはない。高校生たちが込めたのは仲間との絆だ。
最初の動画を作成した高校のサッカー部はインターハイ県予選で既に敗退。部活で苦楽をともにした仲間たちとはもうプレーできなくなる。「最後の思い出」として仲間に呼びかけた。
集まった動画に共通するのが、全員の歓喜、そして笑顔だ。厳しい練習に耐える姿とは真逆の、破顔した表情には見ている側も思わずほっこりしてしまう。
動画の投稿は今も止むことはなく、昨年の選手権で準優勝した前橋育英高校も挑戦している(投稿受付は@shinta22messi)。高校生が始めたちょっとした遊びだが、全国のサッカーファンに広がる可能性を秘めている。
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