復調できるか? 気がかりなベイルの状態
そして何より前半45分で目立ったのは、クリスティアーノ・ロナウドの状態だ。なぜか日本の歌番組に出演という奇妙な体験をするなど、オフにはプロモーション活動に勤しんだロナウドの目は虚ろ。
ドリブルは簡単に止められ、パスはつながらず、トラップも足につかない。現状、コンディションは最悪の状態にあることは一目瞭然で、むしろ「やはりロナウドでもコンディションが悪ければダメなんだな」と再認識させられたともいえる。
とはいえ、ここから開幕までの約1ヶ月間で確実にコンディションを上げ、また凄まじいパフォーマンスを魅せることは間違いないはずだ。
そういった意味では、昨シーズン途中からイマイチなパフォーマンスで批判の的となることも少なくないベイルの復調具合や、ベンゼマに次ぐ2ndチョイスとなるヘセの成長具合の方がベニテス監督にとって気がかりだろう。
在りし日のデビッド・ベッカムのような風貌になりつつあるベイルは、1年前の今大会においてコンディションは悪いながらも要所ではしっかりインパクトを残しゴールも決めていた。
しかし、この試合ではことごとくチャンスを逃した昨季のCLベスト4・2ndレグのユベントス戦のパフォーマンスを思い起こさせるようなプレーが続いており、未だに引きずっていることを懸念させるものだった。