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日本での“奇妙な体験”を経たロナウド。初陣は低調も悲観せず。新監督ベニテスとの相性は?

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

“高校生”ウーデゴーはインパクトを残せず

 マドリーの新シーズンに関して、注目されるのはやはりGK。イケル・カシージャスという偉大な選手が誰もが望まないような形でチームを離れただけに、その後釜となる選手のプレッシャーは半端ではないだろう。

 17日には1文字違いのキコ・カシージャをエスパニョールから獲得。この日先発となったナバスとポジションを争うが、スケールダウン感は否めない。

 34歳となるカシージャスは、全盛期のパフォーマンスからは落ちることも当然であり、チームが成長する過程においてある意味で邪魔な存在となることも否定はできない。

 しかし、ローマのトッティがわずか30分間の出場で何度かゴール前に迫るなど存在感を示したように、“支柱”と呼べる選手は補強で賄うことは難しい。交渉が難航しているとされているマンチェスター・ユナイテッドのGKダビド・デ・ヘアを獲得しても序盤は苦しむ可能性は高い。

 その一方で16歳ウーデゴーも先発。高校生がモドリッチを背後に、ロナウドやベイルと競演。そしてローマという強力なチームを相手にするというだけで貴重な経験となるだろう。

 こういった場合、猪突猛進な姿勢で良くも悪くもインパクトを残すか、腰が引けた状態で空気と化すかの2つに1つとなることが多いが、ウーデゴーの場合は残念ながら後者。

 パフォーマンス自体は全く目立つことなくインパクトを残せなかったが、とにかくセルヒオ・カナレスのようにフェードアウトすることのないことを期待したい。

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