フォルラン獲得のような挑戦を恐れてはいけない
日本のクラブは、下部組織から新しいタレントを生み出すことを非常に得意としているが、海外のタレントを発掘する技術も向上させなければならない。
“ネクスト武藤”はすでに飛び出してきており、大島僚太、浅野拓磨、鎌田大地らヤングスター選手はとてもエキサイティングなプレーの数々を披露している。彼らは近い将来、日本の新しいスター選手として花開くかもしれない。
その一方で、“ネクスト・レナト”を見つけることは、より複雑な作業だ。ほとんどのJリーグクラブが価値のある外国人選手を発掘する力がない。顔馴染みの代理人だけに頼ることを止め、ブラジル人と韓国人だけで全体の70%を占める外国籍を多様化させるべきである。
少し余計かもしれないが、20年以上観察して辿り着いた私からの進言は、日本サッカーはスカウティングや商業的な側面で世界のサッカー文化をもっと取り入れなければならない。
簡単に言えば、クラブのフロントには、より国際感覚に優れた人材や、彼らが新しいことに挑戦できる自由な環境が必要だということだ。向上や学習には失敗することが不可欠である。
最初の挙げたフォルランに例に戻ろう。彼が周囲の期待に応えられず、さらにチームがJ2に降格してしまったことで、この移籍は多くの人にとって残念なものに映ったかもしれない。
とはいえ、セレッソ大阪は非常に大胆だったし、ここ最近のJリーグの中では最も大きな話題を生み出すことに成功した。セレッソ以外のクラブは、彼らの歩みに従うことや新しい解決策に挑戦することを恐れるべきではない。
もちろん、Jリーグが過去二十数年を通して発展させた素晴らしいアイデンティティーを失ってはいけないし、サッカーによる地域社会創造といったコンセプトやそれぞれが故郷でサッカークラブと繋がることは非常に重要で今後も守られるべきものである。
しかしながら、徐々に国際的な取り組みにも力を入れていくべきである。それはサッカー文化を魅力のあるものに促進させ、海外タレントの規則的な流入を保証するネットワークづくりに役に立つはずだ。
【了】