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香川真司 9年前

トップ下は香川。トゥヘルが試した4-4-2。ボーフムに敗戦も新たな方向性を示したドルトムント

日本を含めたアジアツアーを終え、欧州へと戻ったドルトムント。2部ボーフムとのテストマッチでは1-2と敗戦を喫したが、トーマス・トゥヘル監督はダイヤモンド型の4-4-2を初めて採用。チームに新たな方向性を植え付けている。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

「トゥヘルはポゼッションを大事にする」

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トップ下でプレーした香川真司【写真:Getty Images】

 まず前提条件が違った。VfLボーフムは、およそ1週間後の7月26日にはブンデスリーガ2部の開幕戦を迎える。ボルシア・ドルトムントは、香川真司も「すごく練習もハードな中で試合を迎えた」と言うように、まだプレ・シーズンの準備段階にあった。どうしても仕上がり具合に差はある。

 つまり2015年7月17日のテストマッチは、両チームにとって意味合いの異なるものであり、ひとまずドルトムントに結果が問われるものではなかった。

 監督トーマス・トゥヘルは、中盤がダイヤモンド型の4-4-2を試した。

【GK】ビュルキ、【DF】が右からピシュチェク、フンメルス、ソクラティス、シュメルツァー、【MF】がワンボランチにベンダー、右がギュンドアン、左にムヒタリヤン、トップ下香川、【FW】にロイス、オーバメヤンのツー・トップである。

 この4-4-2は、試合前のミーティングで初めて示されたと香川は言う。練習でもやったことはなかった。つまりトゥヘルにとっては、ボーフムとのテストマッチは、中盤がダイヤモンド型の4-4-2を試す練習だったということだろう。

 ロイスとオーバメヤンのツー・トップがワイドに張って、中央に空いたスペースに香川、ムヒタリヤン、ギュンドアンら中盤の選手が入っていく。またツー・トップはそのままで、両SBが高い位置を取ることもある。

 また香川が試合後に言うには、やはりトゥヘルはポゼッションを大事にするそうだ。その上で「メリハリ」を付ける。ボールを大事にする時間帯と、素早く攻める時間帯。香川やムヒタリヤンが下がってボールを受ける。パス交換しつつ、左SBのシュメルツァーを多く使って早い攻撃を仕掛けた。

 19分、ムヒタリヤンからシュメルツァー、ロイスと左サイドで早く繋いで、折り返しにオーバメヤンが飛び込む。27分、オーバメヤンの落としにムヒタリヤンがダイレクトでシュメルツァーに送る。

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