イタリア下部で実績を積み、低迷するチームを1部昇格へ導く
今季から日本代表FW岡崎慎司が加入し、プレミアリーグを戦うレスターは13日、イタリア人のクラウディオ・ラニエリ氏を新指揮官として招き入れた。ヨーロッパサッカー界ではお馴染みの名前だが、63歳のベテラン監督はいかなる人物なのだろうか。
選手時代はまったく無名のまま終わった。ローマ出身だがさしたる実績を残せず放出されると、カタンザーロ、カターニア、パレルモでプレーして現役を引退した。代表招集経験はない。
しかし、指導者としてのキャリアは非常に興味深いものだ。引退後すぐ監督業を始め、イタリアの下部リーグで実績を積んで1988年にカリアリの監督に就任する。そしてセリエC1(3部)でくすぶっていた弱小クラブをセリエAまで引き上げた。
その実績を評価されてナポリの監督を1シーズン務めた後、今度は1993年に当時セリエB(2部)だったフィオレンティーナへ引き抜かれ、チームを1シーズンでセリエAへ昇格させると、1995-96シーズンにはコッパ・イタリアを制覇。そして1996年にスーペル・コッパ(リーグ王者との頂上決戦)も制した。
翌年スペインへ渡ってバレンシアの監督に就任し、その後アトレティコ・マドリー、チェルシー、再びバレンシアの監督を歴任。さらにパルマ、ユベントス、ローマ、インテルと母国のクラブを危機から救って、2012年夏にモナコへ。当時リーグ・ドゥ(2部)に低迷していた名門を1部昇格へ導いた。
【次ページ】“修理屋”の異名を持つチーム再建請負人