岩渕真奈【写真:Getty Images】
カナダで行われた女子W杯を準優勝で終えたなでしこジャパンは7日、成田空港から帰国した。
前回大会に続き、FW岩渕真奈はチーム最年少としてW杯に出場した。準々決勝のオーストラリア戦では、値千金の決勝ゴールを決めてみせた。「大舞台でのあの1点というのは、自信を与えてくれたかなと思います」と、岩渕はあのゴールの価値を語った。
国内での直前合宿で負傷したものの、グループステージ3戦目のエクアドル戦で途中出場すると、決勝トーナメントでは文字通り切り札としてチームに活力を与えた。「先発で出るつもりでこの大会に臨んでいたので悔しかった」という言葉は本音だろう。だが、「違う立場で割り切ってできたというか、時間が限られた中でしっかりやり切れたので、それは良かったかな」とも話しており、チームの中でやるべきことを実践した。
また最年少ではあったが、ドイツで奮闘するなど成長を遂げていた。「この3年間、海外でやってきて経験値などは確実にアップしているし、自分自身も自信を持って臨めた大会でした」というように、海外で培ったものの大きさを岩渕は感じている。
そして、これからは岩渕がなでしこを牽引していかなければならない。下の世代からの底上げが重要になってくるが、「経験値だけとったら確実に周りの人たちよりある。プレーもそうですけど、プレー以外のことでもしっかり引っ張っていける存在になりたい」と、新生なでしこの中心になる覚悟を示した。
W杯連覇は逃したが、決勝に進んだことも十分に偉業だ。岩渕は、今大会をこう振り返っている。
「正直、準優勝で悔しかったですけど、世界2位は誇れる結果だと思います。最高のチームメイトと一緒にやり切れた1ヶ月だったと思います」
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