なでしこジャパンの主将を務めた宮間あや【写真:編集部】
カナダで開催された女子W杯を準優勝で終えたなでしこジャパンは7日、成田空港から帰国し、記者会見を開いた。
決勝戦ではアメリカに及ばず2-5で敗れてしまったが、2011年のドイツW杯で優勝、2012年のロンドン五輪では銀メダルと3つの主要大会で決勝戦へ進んだことで日本国内は一気に“なでしこブーム”に包まれた。
主将の宮間あやは、決勝のアメリカ戦前に「これをブームではなく文化になっていけるように」と語っていたが、「どうすれば文化になると思うか?」と聞かれると、自身の見解を次のように述べた。
「ひとりでも多くの方に浸透していると言ってもらえれば嬉しいのと同時に、2011年にW杯で優勝して以降、たくさんの方に関心や興味を持っていただいて注目してもらいながらも、日本国内の女子リーグでなかなか観客が増えない、または減ってしまっているという現状がある。
大きな大会がある度に注目してもらっているとは感じるが、私たち自身は結果を出し続けなければすぐに離れていってしまうという不安を選手は抱えながら戦っている。なので、不安を感じなくなったら文化になったといえるんじゃないかなと思う」
また、なでしこが帰国した7月7日は七夕の日だ。短冊に込める女子サッカーへの思いは「天気が良くないので叶うかどうかは分からないですけど」と場を和ませながらも、「今サッカーを始めようとしている少女たちや頑張っている選手たちが、きちんとサッカーを最後まで頑張れた言えるような環境であったり、私達を目標に頑張ろうと思ってくれる選手が最後までサッカーができるように、女子サッカーが文化になっていければいいと思う」と語った。
W杯連覇はならなかったなでしこジャパンだが、来年にはリオ五輪を控えている。W杯の悔しさを晴らすのと同時に、ロンドンで首にかけることが出来なかった金色のメダルを目指す戦いでもある。
「個の力と同時に、自信を持って試合に臨むこと、私たちが世界のナンバーワンやナンバーツーときちんと戦えること、ナンバーワンになれるんだという自信を持つことが必要だと思う」と最後に力強く語った。
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