監督交代でミランはどう変わる?
弱体化したチームの現実を考え、カウンターを主体にしたインザーギ監督のアプローチ自体は間違っていなかったようにも思える。だが、たとえ実力相応の結果であってもミランが中位に落ち着くことに、ベルルスコーニは我慢がならなかったのだろう。
もちろん前監督に対する批判だけで済ませず、補強という形で自らも責任を取っている。ちなみに補強資金の捻出元については「我々が、(グループ親企業の)フィニンベストで捻出したものだ」と強調していた。
さてそんなミランは、新戦力や新監督を迎えてどう変わろうとしているのか。
「確かに自分にはミラニスタとしての歴史があるわけではない。だからファンの皆様には、仕事と実績を通して評価していただこうと思っている」
監督としてのミハイロビッチは森本貴幸がカターニアに所属していた時代に継続取材しているが、気が強く堂々としたところは相変わらずである。ベルルスコーニとの関係に不安はないかと揺さぶりを掛けてきた記者にも、「怖くはない。お互いに勝ちたいのだか我々はプロとして対話をするし、そのことは我々のうちに留める」と早速牽制していた。
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