FIFAのブラッター会長【写真:Getty Images】
国際サッカー連盟(FIFA)のゼップ・ブラッター会長(79)が、複数幹部が贈収賄や資金洗浄の疑いで逮捕された汚職事件に自身が関与していたという噂を全面否定している。
スイス当局はFIFAや金融機関から押収した膨大なデータを分析し、マネーロンダリングが行われていた事実を証明する記録が残されていたことを公表。また、2018年にロシア、2022年にカタールで開催されるワールドカップ両大会や過去の大会での招致活動にも不正の疑いがあるため、組織のトップに批判が集中している。
しかし、ブラッター会長は独誌『ブンテ』のインタビューで「私にやましいことはない。もし汚職をしていたという批判をしたければ、それを証明しなければならない。だが、誰にもできないよ。なぜなら私は汚職をしていないからね」と周囲の意見に反論し、「FIFAが汚職にまみれていたからといって、誰かが私も関与していると指摘するのは馬鹿げている。そんなことを考える人間は刑務所へ行った方がいい」と持論を展開。
また、一度は会見で辞意を表明しながらも後日自身の発言を撤回した同会長は「信念は強さを与える。私は神への信仰が厚く、フランシスコ(ローマ教皇)のご加護がもたさられるよう祈っている。私は天国に行くよ」と自身の道を貫く覚悟を示した。
なお、今年5月にFIFA会長選で5選を果たしたブラッター会長は、汚職事件の全貌が明らかにならずとも12月開催が見込まれている次期会長選に立候補する可能性を示唆している。
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