1stステージの結果を2nd、チャンピオンシップにも反映を
6月23日に東京・文京区のJFAハウスで行われたJリーグの理事会後に記者会見した村井満チェアマンは、大一番が地上波で生中継されなかった理由をこう説明している。
「放送してもらえるものなら1試合でも多く、というのが私の願いですけれども、まだまだ力不足かなと思っています」
ファーストステージの計153試合を振り返ってみれば、地上波で生中継されたのは3月7日のガンバ大阪対FC東京の開幕戦を含めて3カードだけだった。
NHK地方局などのローカル局が放映権をもつケースもあるが、もっとも大きな影響力を与える地上波のテレビ放送に関しては、残念ながら新大会方式のもとで露出が増えたとは言い難い。
Jリーグによれば、6月に入ってからレッズの優勝が決まるまでの3節計20試合(第15節、16節及びACLの未消化分2試合)における①新聞報道件数と②地上波のニュース報道時間は、昨シーズンの同節と比べてそれぞれ①が18%増、②が135%増となっているという。
特に②は昨シーズンの1時間14分53秒から2時間56分9秒に増えているが、比較対象となる20試合が行われたのは7月中旬。ザックジャパンが期待を裏切り、ブラジルの地で惨敗を喫した直後だった。サッカー全体に対する世間全体の関心が、低下していたことを差し引く必要があるだろう。
7月11日からはセカンドステージが開幕する。ピッチ上で結果を残しているレッズやFC東京にけん引されながらも、全体として観客数が微増にとどまったのはなぜなのか。果たして、野球好き世代の企業経営者を振り向かせるだけの露出増となっているのか。
Jリーグはファーストステージで弾き出された数々の数字を可及的速やかに精査し、セカンドステージやチャンピオンシップにおける施策に反映させていかなければならない。
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