「退団セレモニーはイタリアにはないもの」
――武藤の退団セレモニーでは感動しましたか?
「もちろん。こういったイベントはイタリアにはないものだね。選手が退団することは日常のことだ。一方で日本ではこんなにも美しいセレモニーが開かれた。皆が武藤に対して挨拶し、私も心から彼のためを思って嬉しかった。なぜなら、武藤は偉大な男で、この退団に値するからだ」
「武藤はハードワークをし、チャンスをものにし、とても好青年だった。そして、彼は幸運でもあった。私がFC東京に来てから武藤は多くのことを学んだよ。彼が持っていた全ての機会を最大化したんだ。将来、同じように別の選手がこのチームを去るときは、今回のような見送りをみたいね」
――武藤はどのように幸運だったのですか?
「私が監督を務めていたからだよ(笑)」
「武藤はFC東京が育て上げた2番目の選手だね。1番目はチェゼーナで指導した長友佑都だ。彼が私のことを呼び戻すことはないと思うけどね(笑)。武藤が欧州で通用することを確信しているよ。彼は私に注意深くアドバイスを求めてきた。最近はヨーロッパサッカーについてたくさん話したね」
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